私的標本:捕まえて食べる

玉置標本によるブログです。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

テトラに乗り、『テトラ海苔』を摘んで、海苔塩ラーメンを食べた

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10年振りに海苔を摘みに行こう

だいぶ前になるのだが、東京湾某所の漁業権が設定されていないエリアにて、テトラに生えている海藻状態の海苔を摘んで、板海苔を作るというのをやったことがあり、あれは楽しかったなーと、この時期になると毎年思い返す。海藻だけに回想である。

あれっていつだっけと調べたら、なんと2007年のことだった。10年も前なのか。

@nifty:デイリーポータルZ:海で摘むところから海苔を手作りした

 

興味に対する行動力が干潟のように浅く広いので、『調べて(習って)、捕って、料理して、食べて、文章にする』という大人の遠足を楽しむと、それで納得して次のターゲットへと目的が移って、2回目をなかなかやらないことが多々。

狩猟遊びは初めての体験こそが楽しいので、それはそれでしょうがないのだが、でも2回目だからこそ感じられること、気が付くこともあるかなと、今年は今までにやったことがある経験でも、積極的にやっていこうと思っている。ほら、ブログもこうしてリニューアルしたし。はてなブログ、更新しやすいんですよ。

ということで、10年振りに海苔摘みへと行くことにしたのだが、この遊びは海苔がテトラに生えていないとどうしようもなく、その期間は年に1か月程度だった気がするので、事前に某海遊びの先輩2人に状況を確認。すると前に一緒に行った場所(仮にX港とする)は最近いってないけど、別の場所(Y港とする)なら採ったばかりだから確実だよと貴重な現地レポートが届いた。

ちなみに私の書く身近な海での捕って食べる系の話(ヒイカ釣りとかイシガニ捕りとか)は、半分以上がこの2人のおかげで成り立っている。昔はmixiでのやりとりでいろいろ教わったが、今はさすがにLINEである。あの二人からかわいいスタンプが送られてくる日が来るとは。

Y港へとやってきた

そんな訳で、「海は猛烈に寒いと思うけれど、もし海苔摘みに行く人がいれば……ただし寒いよ……」という感じの後ろ向きな誘いに乗ってきた友人達と、某Y港へ2月4日(中潮、干潮13:30頃、潮位80センチくらい)に行くことに。

当日は数日前の雪はなんだったんだというくらい穏やかな日で、予想された南からの風もソヨソヨ(午後になってから吹いてきたけど)の海苔日和。そして干潮の2時間前に現地に着くと、見覚えのある車から出てきたのは、例の先輩2人である。今日来るとは聞いていなかったのだが、風で船釣りが中止になったとかで足を運んでくれたのだとか。

挨拶もそこそこに、自作の七味唐辛子(材料的には五味だって)をいただいたり。ありがたや、ありがたや。

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海苔摘みは、大潮前後の潮が引いたときにだけできる遊び。波打ち際に自生する海苔が、水位の変化で露出したところを摘むのだ。

東京湾内の至る所で、この時期になると海苔が自生している。ただし海藻に詳しくないので、これが昔から自生している海苔なのか、養殖棚から流れてついて増えたのかなどは謎。海苔の種類もスサビノリなのかアサクサノリなのかも謎。

よく岩海苔っていう言い方をよくするけれど、あの海苔と違うのかすら謎だ。岩に生えるから岩海苔なら、テトラに生えれば『テトラ海苔』だよなということで、私はそう呼んでいる。

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この場所は10年前のところよりも海苔の育成が良いらしく、さらにタイミングがばっちりだったようで、2週間前の大潮のときにも来たという2人も「なんかすごいですよ、海苔ってこんなに厚く生えるんでしたっけ?」と驚くような茂りっぷりだった。

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すごい、テトラが海苔の絨毯だ。しかも毛足の長い高い絨毯バージョン。俺の知っている海苔と違う。

海苔がモサモサと茂りすぎて、沈没した石油タンカーからの流失付着物みたいだなんて不謹慎なことを思ってしまう。あれ早く解決するといいですね。

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風呂上りの貞子のように、あるいは濡れた犬みたいに、テトラにベチャっと張り付いている海苔。ちなみにまだ水中にある海苔は、フワフワと踊っている。

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イグアナが海に潜って海藻を食べている映像をみたことがあるけれど、もう少し温かかったらイグアナもここに住みますかね。

海苔を摘む

さっそく適当な場所に腰を落ち着け、海苔摘みのスタートだ。海中から露出したばかりでまだ濡れている海苔は摘みづらいので、半乾き状態のものを指先でくるっと丸めて剥がすのがコツなのだが、ここの海苔は育ちすぎているためか、全然乾いてくれていない。風が予想外に弱いというのもあるけれど、それにしても濡れっぱなし。

二人の話だと先々週はいい感じでペリペリできたそうなので、やっぱり育ちすぎなのかな。ただ、育ちまくっているので、濡れた状態で指でつまむだけでも、そこそこ採れることは採れるみたい。

まあ今日はこの方法でいいかと、全員が黙々と海苔を摘む。誘っておいてあれだけど、これってやってて楽しいんですかね。僕はすごい好きなんだけど。

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ちなみにこのテトラポット、海苔だらけなので当たり前ですが、スゲー滑ります。ツルッツル。フェルトのウェーダーを履いていても、油断すればツルリンパ。スパイクブーツにすればよかったかな。

まあ例の先輩二人は、普通のスニーカーでスタスタと歩いて、問題なく海苔を摘んでますけどね。

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同行の人達に撮影してもらいました。

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それにしても海苔が育ってる。

育ちすぎて乾かない。

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乾かないけど、育っているから摘まめる。

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なんかセロファンみたいだな。海苔ってこんなんだったけな。

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本当に海苔なのかなとちょっと不安になり、そのままパクリと食べてみる。不安なのに食べるっていうのも矛盾しているような気がするが。

さっきまで海の中に生えていて、今も波をザブザブと被っているので、ほぼ海水の味なんだけれど、やっぱり海苔だなこれ。うん、海苔だ。『食べられるセロファン』『塩味のビニール袋』という感じだが、磯の香りがうまい。でも海苔ってこんなだったかな。

先輩二人は「X港の方が風味が強い気がする」といっていたけど、確かにこのY港の海苔は風味が薄いかも。風味が薄くて繊維が厚い。単純に育ちすぎているからかな。

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船の引き波を浴びで濡れる同行者。気を付けようね(俺も濡れた)。

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普通のスニーカーでガンガン攻める二人。真似しないでね。

「濡れている海苔を採るならこれがいいんじゃないかと思って」と、秘密道具を使ってモリモリと採取していた。詳細は内緒だ。

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日当たりの良いところは、そりゃもう育っており、明らかに硬そう。そして海苔と入れ替わるように生えてくるアオサも茂り出している。アオサが混ざった海苔も、風味が増してうまいんだけどね。

やっぱり先々週の潮回りがベストタイミングだったかなー。

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干潮時間を過ぎてしばらくしても、海苔の乾く気配ゼロ。船の引き波でまた濡れてしまうのよね。

「うーん、乾かないねー。でもペリペリと剥がすのを体験してもらいたいからなー」と、日当たりの良い場所に生えている海苔を、手でぎゅーっと押して絞って乾かそうとする先輩。相変わらず優しい。

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岩の隙間にヒザラガイを発見。

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そんなこんなで夢中になって海苔を摘むこと2時間、自分が食べるのには十分過ぎる量が採れた。

久しぶりの磯遊び、いやテトラ遊びかな。とても楽しかった。

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そういえばワカメも生えていたので、また3月くらいにチェックしにこようかな。

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海苔ラーメンを作る

さて摘んだばかりの海苔だが、摘みながら結構な量を海水味のサラダ(というかそのまま)でいただいたが、やっぱり料理したものも食べたいよね。ということで、サッポロ一番塩ラーメンに入れて、海苔ラーメンを作れるように道具を一式持ってきたのだ。

製麺を趣味にしているんだったら、製麺機と小麦粉を持って来いと言う声が聞こえてきそうだが、まあこれでいいじゃん。

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アウトドアで使うカセットコロンは、イワタニのでっかい風防付きのマーベラスシリーズがかっこよくて好き。これじゃないと風がある日は使えないのよね。

 お湯を沸かしてサッポロ一番しおラーメンの麺を入れ、その間に摘んだばかりの海苔を真水でよく洗ってザルで水を切る。ちょっと面倒だけど、これをしないと捕れたてのアサリみたいに砂がジャリっとするんだよね。

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水で洗ったら、海苔がものすごく増えて焦った。ちゃんと乾いていない海苔とはいえ、やっぱり水を吸うと増えますな。

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麺がもうすぐ煮えるというタイミグで、生の海苔をたっぷりと投入。粉末スープと切り胡麻を入れて軽くかき混ぜたら『テトラ海苔しおラーメン』のできあがり。

あー、海辺でこれがやりたかったのよ。

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同行者たちにおすそ分けして、残った分を鍋から直接いただく。うまーい。いつも食べてるしおラーメンが、潮ラーメンになったね。

育ちすぎた海苔の歯ごたえがザックザクだけど、これはこれでラーメンに入れる分にはうまい気がする。

海で捕ったものをその場で入れるインスタントラーメン、これはアリだな。次はマテガイとかアサリとかカニとかカミツキガメでやろうっと。

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二人がいつのまにか見つけてきたナマコをお土産にいただいた。やったー。

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ということで、とても楽しい一日でした。やっぱり海苔摘みは楽しいので、できれば毎年一回はくるようにしよう。

「一回記事にしちゃったしなー」と及び腰になるのはよくないですねと反省。

▼海苔を食べた話はこちらに書きました▼

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