私的標本

玉置標本によるブログです。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

カフェインレスのたんぽぽコーヒー作りに挑戦

『地球のココロ』というクローズしたサイトで、2013年6月4日に掲載した記事の転載です。

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コーヒーの味は好きなのだが、どうもカフェインが体質的に合わないようである。そこでカフェインレスのタンポポコーヒー作りに挑戦してみた。

畑でタンポポを収穫する

コーヒーの味は好きなんだけれど、カフェインが体質的に苦手という人は、けっこう多いのではないだろうか。私もコーヒーの味は大好きで、打ち合わせで出されたり、ランチについていたりすると喜んで飲むのだが、調子に乗って二杯、三杯と飲んでしまうと、だんだん体が熱くなったり、頭がフワフワしたり、目がギラギラしてきたり、胃がムカムカしたり、鼓動が早くなってきたりして(オーバー)、その日からしばらく寝つきが悪くなってしまう。

長距離ドライブをするからとコーヒーを2缶飲んだら、体が疲れてきたので同乗者に運転を変わってもらった時に、まったく眠れなくて困った。コーヒー、一長一短である。

これは濃い緑茶やコーラなどでも同じなので、たぶんアルコールが苦手な人がいるように、私はカフェインが体質的に人より強く反応してしまうためだろう。頭が冴えて眠くなくなるのはいいのだが、次の日に体がなんとなくだるくなる気がするので、なるべくコーヒーは「縁があった時だけ」と「必要な時だけ」飲むようにしている。

それでもやっぱりコーヒーを飲みたいので、家ではカフェインレスのインスタントコーヒーを飲んでいるのだが、やはりレギュラーコーヒーのような満足度は得られない。インスタントなので味と香りが物足りないというのもあるのはだが、それ以上に自分で豆を挽いたり、ゆっくりとお湯を注ぐといった「手間」がないのがさびしいような気がする。

そこで、カフェインレスのタンポポコーヒーを、たっぷりと手間を掛けて手作りしてみることにした。

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手間を掛けてタンポポでコーヒーを作ります。

タンポポはどこにでも生えている雑草だが、道路沿いなどは除草剤が掛かっていたり、犬のシャワーが掛かっていたり、可憐に咲いた花を引っこ抜くことに罪悪感を感じたりする可能性があるので、家庭菜園をやっている我が家の畑から抜き取ることにした。

ここなら少なくとも道端のタンポポよりは安全だし、畑の草むしりの一環となるので、必然性があるので罪悪感がない。

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花の下のヒダが反り返っていないので、在来種のタンポポだ。

タンポポコーヒーで使うのは根っこの部分なので、大型シャベルを取り出して、ゴボウのような立派な根っこを掘り出す。

「優雅に泳ぐ白鳥も水面下では激しく足を動かしている」という有名なフレーズがあるが(実際はそうでもないらしい)、可憐に咲くタンポポも、地中にしっかりとした根を張っているのだなと、なんとなく感心してしまった。

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想像よりも根が長く、途中で切れてしまった。

タンポポの根を乾燥、焙煎させる

タンポポの根でコーヒーを作るためには、畑で掘ってきたタンポポの根をよく洗い、細かく刻んでネットに入れて2週間ほど乾燥をさせ、それをじっくりと弱火で焙煎し、粉にする必要がある。

これがやってみるとなかなかの手間なのだが、この手間こそ、私が求めている「コーヒーの満足感」につながるのである。たぶん。

タンポポコーヒーを作りながら、子供の頃におままごとで、泥水でコーヒーをつくっていたことをなんとなく思い出した。近いといえば近い気がする。

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漢方薬のようなタンポポの根。実際に漢方薬としても使われるのだとか。

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よく洗った根を刻んで、ネットに入れて乾燥させる。

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二週間後、パリパリに乾燥した。まだコーヒーの材料という感じはしない。

乾燥をさせただけでは特に臭いはしなかったのだが、じっくりと焙煎をしていると、アーモンドの皮のような、焼きいもの皮のような、香ばしい匂いがしてきた。悪くいうと、土のような匂いともいえるかもしれない。

コーヒーとはちょっと違う香りだが、これはこれで味が楽しみな匂いだ。

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フライパンでじっくりと焙煎をする。

満足度の高いコーヒーとなりました

この焙煎をしたタンポポの根が、コーヒーショップなどで売っているコーヒー豆の代わりになるので、これを粉にしてお湯を注げばいいわけだ。

レギュラーコーヒーを飲まない我が家には、当然コーヒーメーカーなんていう道具はないので、ミルサー的な機械でタンポポの根を粉末にする。

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久しぶりにこの機械を使う気がする。

このために買ってきた紙フィルターを無理矢理茶こしにセットし、普段インスタントコーヒーを飲んでいるマグカップの上に設置。そこに上から熱湯を少しずつ注いでいく。

こういう手間って、やっぱり楽しい。

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ものすごく土っぽくて、あまり黒くないですね。焙煎が足りなかったかな。

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少しずつお湯を入れていく工程が楽しい。

茶こしを外してみると、粉の状態から予想した色に比べると十分に濃く、見た目は十分に納得のできるコーヒーができていた。

手間暇をかけて入れたタンポポコーヒーの味だが、なかなか本物のコーヒーっぽい味でうれしい。味のバランスは、苦みに対して酸味が少し強いようだ。濃く入れたほうじ茶っぽい感じも少しする。

普通のレギュラーコーヒーを太陽の恵みと例えるなら、タンポポコーヒーは大地の恵みという感じだろうか。やはり香りの質がちょっと違うかな。

それでも総合的には、レギュラーコーヒーに対するカフェインレスのインスタントコーヒーや、ビールに対するノンアルコールビールに比べると、満足度は高いような気がする。

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スーパーのお菓子売り場で売っているような安いケーキと相性ぴったり。

この一杯を飲むために、そこそこの労働力と二週間の時間が掛かったが、この無駄とも思える手間こそが、私がコーヒーに求めていた安らぎなのかもしれない。

1杯のコーヒーにこれだけの手間を掛けられる、ゆっくりとした生活がしたいなあと、ちょっと思う。

 

 

 

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