私的標本:捕まえて食べる

玉置標本によるブログです。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

BE-PAL 5月号(4/9発売)に、フェモラータオオモモブトハムシの幼虫は大豆とトウモロコシと杏仁豆腐の味がするという記事を書いたので補足します

友人に楽しげな旅や捕獲に誘われて、億劫がって行かないのはもったいないなと思いまして、今後はなるべくどこにでも行こうと思っています。

ということで、ムシモアゼルギリコさん経由で、蟲喰ロトワさんが企画する『フェモラータオオモモブトハムシの幼虫を食べよう』みたいなツアーに誘われて、その存在をまったく知らなかったのですが、楽しそうなので三重県まで行ってきました。っていう話をBE-PAL 5月号(4/9発売)に書かせていただきました。ありがたや。

詳しい話はビーパルを読んでください。

で、載せきれなかった写真とかをここで掲載します。

 

まずフェモラータオオモモブトハムシってなんだっていう話ですが、外来種のハムシだそうです。私が知っているハムシはこういうやつ。

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すごく小さい。

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で、フェモラータオオモモブトハムシは、これ。

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たまたま昆虫学者の丸山さんの展示にいったら、標本があったんですよ。

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でかい。そしてモモが太い。

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丸山さんはコガネハムシというわかりやすい呼び方で読んでいます。フェモラータってなんだ。

ということで、三重県松坂市に牛ではなく虫を食べに行ってきました。
河原にならどこにでも生えているクズのコブを探します。
この中に幼虫が入っているらしいよ。

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ラチェット式のハサミという強力なハサミでコブを切り取ります。
普通のハサミだとクズは切れないよ。

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コブを繊維に沿って、裂けるチーズのように開きます。

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でた!

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このあと蛹になる段階の時期なので、蛹室という殻の中に幼虫がいました。
丸々としてますね。

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ということで、私も採ってみます。
効率重視でやる場合、コブをたくさん集めてから、幼虫を取り出すといいそうです。

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コブ、探すまでもなく、すごいたくさんあるね。
ものすごい高密度で生息しているわ。

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ラチェット式のハサミ、超きれる!楽しい!
これカミツキガメの解体とかにもいいかも。

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リュックに入るサイズのを買いました。ハンディサイズでもよかったかも。

千吉 太枝切鋏 ミニ ラチェット式  生木30mmまで
 

 

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いらっしゃるね。

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釣りのエサに良さそう。でも生体の移動はダメ。

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河原はコブだらけ。

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去年、ここから出て来たんだろうなという集合住宅型のでかいコブ。

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シン・ゴジラのエンディングみたい。

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ワンルームタイプ。

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ところでクズってマメ科の植物なんですね。

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このただでさえ丈夫なコブが、トゲだらけのイバラに守られていたりして、こうなると外敵から襲われる可能性はほぼ無し。
「イバラに守られているって眠り姫かよ!」ってつっこみながら確保。

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ギリコさん登場。前に金沢まで外来種らしきセミ(スジアカクマゼミ)を採りに行って以来の虫採りかな。

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blog.hyouhon.com

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たくさんとれました。いくらでもとれます。

 

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幼虫を取り出していきます。

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アーモンド?

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うーん、幼虫らしい形の虫ですね。
虫はそんなに得意じゃないですが、カブトムシとかクワガタの幼虫の系統なので触れます。毛虫はダメ、ゼッタイ。

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蛹室から取り出す時にプチュっとやりそうになるので気を付ける。

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ボロボロに朽ちた古いコブにも、また蛹室が入っていたりする。
これを『中古物件』と呼びます。呼ばなくてもいいです。
幼虫は硬いクズに穴を開ける力があまり強くないので、脆くなった中古が意外と住みやすいのだとか。

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すごい密度だな。

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たくさん集まると、食材っぽくなる気がする。

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まだ特定外来種に指定されている訳ではないけれど、この虫がどんどん増えてしまったら、クズ以外の植物を食べ出す危険性(外国ではマメとか果樹園とかに害がある事例もあるらしい)が予見されるので、生きたままの移動は絶対NG。

なので全部茹でる。塩を入れても皮が丈夫で染み込まないので(浸透圧でシワシワになる可能性もある)、真水で茹でるのがコツだそうです。

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これはマカロニ。ほぼ同じに見えてきた。

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茹でたてを試食。

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うわー。

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硬い皮が破れて溢れ出す虫のクリーム。

大豆の青臭さとトウモロコシの甘さと皮の残る感じがする。あとちょっと独特の癖というか、刺激というか、違和感というか。
何も味付けしていないからかな。

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蟲喰ロトワさんによると、昆虫界で十指に入るうまい虫だそうです。

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虫を美味しく食べるコツは、ちゃんと味をつけて(中に染み込まないので外側に味をまとわせる)食べることだそうです。そりゃそうか。

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ということで、マカロニとフェモラータオオモモブトハムシの擬態サラダ。

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イナゴの醤油で味付けしたり。

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昆虫は塩分がないから、スウィーツに合うそうです。
ということでアイスと一緒に食べたり。

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食べやすいかなと、バター炒め。

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うまいけど破裂しまくって危険!
ギリコさんにいわせると「せっかくの虫の味がしなくなる!」だそうです。虫の味を生かすべきか、抑えるべきか、それが難しいところですね。

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殻から向いている作業、ほぼナッツだな。

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ナッツと一緒だと、ほぼナッツ。ココナッツならぬホボナッツですよ。

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ほらナッツだ。

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そして茹でたやつを保冷して持ち帰り、2日後に食べてみて驚いたんですよ。
甘辛く味をつけて、ごはんと一緒に。ハチノコごはん的な。

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これがねー、なぜかねー、杏仁豆腐の味なんだ。味というか香りなのかな。
意味わからないですよ、虫なのに杏仁豆腐。
でも確かに杏仁(アンズのタネの中身)の香りなんだなー。

採ったその日だと、この風味はなかったんだけどなー。

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ということで、食材として謎の可能性があるなーと思いました。
捕まえて食べるターゲットとしては、コブをあつめたり、そこから幼虫を取り出したり、他の食材では代用できない変わった味だったりと、相当楽しい部類だと思います。

フェモラータオオモモブトハムシが国内で繁殖している理由は、誰かが意図的に放ったか、飼育していたやつが逃げちゃったのか、海外からの荷物や植物に混ざって来ちゃったのか、そのあたりは謎なのですが、一度繁殖しちゃうとこうなるのかーという怖さがありますね。

 

普通の杏仁豆腐の作り方はこちら。

blog.hyouhon.com

フェモラータの記事、ざざむしさんも書いています。スーパー濃いやつ。

zazamushi.net

野食ハンマープライスの茸本朗さんも。

www.outdoorfoodgathering.jp

 あわせてどうぞー。

 


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