私的標本

玉置標本によるブログです。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

ざざむしさんが主宰する富山の野食感謝祭にいってきた2(前日の夜)

 ↓このつづきです↓

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ホタルイカ、採れるかな?

ようやくウトウトしてきた夜の11時頃、仮眠していた寝袋からモゾモゾと脱皮して、車に乗せてもらって真っ暗な海へ。

どうも本日のコンディションは微妙というか絶望的らしい。

「本当にいくの?俺一人だったら絶対いかないよー」

さっきから網すら持ってきていない天オジがぼやきまくっている。でも付き合ってくれるんだけどね。天オジ、『天気を自在に操るオジさん』という説もあったのだが、そういう訳ではないみたい。

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ちなみに私は先々週にここ富山までホタルイカを探しに来たばかりで、その時は満月という最悪のタイミングだったこともあり(ならくるなよという話だが、満月だから捕れないとも限らないと思いたかった)、すってんてんの丸坊主。

今回こそは自分が食べる分だけでも、いや最低でも1匹くらいは捕まえたい!

ところで普段は野草を摘んでいるのんさんは、この日のためにウェーダーを新調してきたのだが、それはともかく言い間違いがすごい。ダイジェストでまとめてみた。

「天オジって環境汚染しているんですか?」

「環境保全ね」

「簡易ベッドを持ってこようか迷ったけど、ホテルをとっちゃいました」

「寝袋のことかな?」

「ホタルイカを捕るために、胴長寸胴を買いましたよ!」

「それって体型の話?ウェーダーなら胴長だけで通じるから」

「このあとは釣りをするんですよね。キャッチアンドリバース?」

「キャッチアンドリリース!」

ええと、愉快な人ですね。

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ホタルイカ好きの地元民が今日はダメという日はやっぱりダメで、何か所か回ったもののホタルイカは見つからず。大量に打ち上げられて浜が青白く光る身投げなんて夢のまた夢。

それでもあきらめきれずにポイントを変えて探し回って、ようやくホタルイカを発見。ただし海の中ではなくて、打ち上げられた砂浜の上。身投げといえば身投げだな。

この状態だと砂抜きをしていないアサリ以上にジャリっとするので、食用には難しいそうだ。……でもキープな。

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うーん、厳しい。でも生きたホタルイカが見たいんだよと海を照らしながら探し回っていると、クロックスで冷たい海の中をザブザブと歩いていたペンさんが、「今、ここにいたよ!待っていればきっと来るよ!」と注意喚起してきた。ホタルイカ注意報発令である。

これがきっと今日の、いや今シーズンのラストチャンス。風向きの影響なのかゴミだらけの海に立ち、じっとホタルイカが来るのを待つ。きっとホタルイカも流れ着くはず。

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どこだどこだ、そろそろ懐中電灯の電池がなくなるぞ。

今年二回目の富山だぞ。今度こそ泳ぐ姿を見せてくれよ。

 

でもいない。

いないんだよ。

いろよ。

いてよ。

いたーーーーーーーーー!

 

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ということで無事に一匹をキャッチ成功。

結局この一匹で終わってしまったけれど、やっぱりゼロとイチでは違うのよ。

やったーーーーーー!

ありがとーーーーーーーーーーーー!

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そんなこんなで砂浜に落ちていたやつを含めて、全員で10匹程度という大貧果。でもいいの。今年は今日に限らず大不漁だったみたいなので、とりあえず顔が見れてよかった。続きは来年ということで。

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ホタルイカをエサにジュウサンウグイを釣る

どうにかホタルイカを捕ったけれど、まだ夜遊びは終わらない。この僅かな量を持って帰って、翌日の野食感謝祭に出すという訳にもいかないだろう。みんなで食べる分は明日の朝に買えばいいからと、これをエサに魚釣りをすることにした。

狙う魚はジュウサンウグイという聞いたことのないご当地魚。マルタウグイなら多摩川で釣ったことがあるけれど、あまり食べるという話は聞かない。水の綺麗な富山のジュウサンウグイならうまいのだろうか。

「……いや、うまいとかそういう話じゃないし!」

食べて美味しいホタルイカをエサにして、その味が謎のジュウサンウグイを狙うという贅沢。わらしべ長者の逆バージョンだ。

釣り方は完全フカセ釣り。湾内で適当なハリにホタルイカを刺して、ノーシンカーでフワッと沈ませるだけ。竿は適当なリール竿。

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常夜灯の下で、フラフラと泳ぐ魚が見える。これがジュウサンウグイとやらなのかな。

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ホタルイカをチャポン。

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目の前で見えている魚が釣れた試しなんてないよねーなんて思っていたけれど、先に竿を出していた方がしなる。はい、釣れた―!

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そして私にも釣れたー!

簡単な仕掛けで簡単に釣れて、そして大きくて引きがいい。

ジュウサンウグイ、最高じゃないか。これでうまければ文句なしなのだが、食べる文化が育っていないということは、やっぱりそういうことなのかな。

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とりあえず匂いを確認すると……微妙。魚料理をした後に、後片付けは明日でいいかと後回しにした排水溝っぽさがある香り。そりゃのんさんも、キャッチアンドリリースをキャッチアンドリバースと間違えるよね。これが料理次第で化ければいいんだけど。

この写真、二人とも目の下のクマがひどいな。

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とりあえず一匹釣って満足して、網を持って港内を散策していたら、フラフラと泳ぐホタルイカを発見してゲット。なんだよ、港にもいるのかよ。よくこれだけいるジュウサンウグイに食べられなかったな。

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それにしても、この時間にホタルイカがフラフラしているということは、もしかしたらこの後に大量接岸があったりして。なんて思わなくもなかったんだけれど、今日はみんな体力的にギブアップ。さっさと帰って寝ましょうか。

ジュウサンウグイを試食する

はい、まだ寝ませんよ。モンキス事務所に戻ったら、ざざむしさんがキープしてきた3匹のジュウサンウグイを捌き始めたのだ。そ、そうだよね、新鮮なうちに処理しないとダメだよね。それにしても元気な人だな。

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まずウロコを落とすのだが、ようやく本性を現したかのように匂いがアップ。なんだかイラッとする匂いがするぞ。どうすんだこれ。

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内臓をきれいに取りだしたのだが、なんだか身が柔らかい。いい意味での柔らかさではなく、グズグズな感じの柔らかさ。薄作りとか絶対無理っぽい。僕が捌いたらその時点でミンチだな。

今のところ食材としては褒めるところが見当たらない魚だが、さてどうなることやら。他人事のように見守らせていただこう。

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3枚に下ろした身はそのままだとクセが強すぎるし水っぽいので、皮を剥いて腹骨まわりもしっかりと落とし、多めに塩をしてキッチンペーパーに包んでしばらく脱水。

現在の時刻は午前3時過ぎである。24時間戦えますか。

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30分ほど寝かしたところでキッチンペーパーから外すと、パッと見た感じはイナダかボラかトビウオかという感じで、食べられないこともないという感じ。匂いもないことはないけれど、そこまで強烈という感じではもうない。眠気と疲れと臭気で鼻がバカになっていないのであればだが。

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しかしまだまだ隠し持っている臭みという名のナイフは侮れないので、熱湯を裏と表にジャブジャブと掛ける。普通は皮がついた状態で皮側だけにお湯を掛けて、生だと硬い皮に火を通す霜降りの技法だが、今回は目的がまったく違う。純粋な臭み逃がしなのだ。

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これを水で締めて水分を拭き取ったのがこちらです。そろそろ4時になりそうですよ。

ここまでくれば、もうムニエルやフライで美味しく食べられるんじゃないですか。

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こいつをどうやって食べるのかなーと見ていたら、スッススッスと包丁を入れた。

あー、やっぱり味を知るためなら刺身ですよね。

※ジュウサンウグイは生態がよくわからない魚で、海で釣ったけど刺身で食べていいかは謎なところがあるので、良い子は真似しないでください。しないよね。

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刺身といってもわさび醤油では勝てなそうなので、ざざむしさんが即興で作った酢味噌でいただく。ジュウサンウグイの酢味噌和えである。ヌタっていうやつか。

「酢味噌なら勝てるとおもうんだよね」

う、うん。勝てるといいね。勝たなきゃダメ?

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寝ぼけ眼でみんなが見守る中、ジュウサンウグイを口にしたざざむしさん。

「勝った。これならいける!」

えー、いけますか。そうですか。

ではと私も食べてみたところ、なるほど丁寧な下処理のおかげで臭さはほとんど気にならず、酢味噌の高い防御力もあって、なかなか良いつまみに仕上がっている。下手なコイやメジナよりはうまいかも。

何切れか続けて食べると累積された臭みが口の中に溜まって来るけれど、そこでクセのある日本酒や他のツマミ(塩辛とかキムチとか)を口に入れれば、また美味しく食べられるんじゃないかな。なれればこの適度の臭みがクセになるかも。ただ小骨が変な角度で入っているのがちょっとやっかい。

ジュウサンウグイ、予想していたほど全然食べられないという魚じゃない。積極的に釣って食べようとは思わないが、もし無人島でジュウサンウグイしか釣れなくても、何とか生きていけそうだという知見を得たぜ。

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残った2匹は、ウロコと内臓をきれいにとった状態で冷蔵庫へ。

どうするかは明日のお楽しみ。ふふふ。ははは。

 

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