前編はこっち
でもまあ仕方ない。きっと一回に下ろせる限度額以上のお金を下ろす必要があったのだろう。現金で大きな買い物をしたい時もあるだろうと広い心でカッパは何色がいいだろうかと考えていたら、このおっさんだかおばさんだかわからない人が、お金を引き出してまーたカードを入れて同じ操作を繰り返している。
おいおいおいおい、いくらお金を引き出すつもりですか。私の分がなくなっちゃうじゃないですか。いや、そういうもんだいじゃなくていつまでその機械を占領するつもりですか。私が並ばなかった方の列はとうの昔に人が入れ替わっておりますよ。私だけ
待ちぼうけですよ。私の後ろに並んだ人も、ただならぬ空気を感じ取って、隣の列に移動してお金を下ろして去っていったさ。
とても不愉快。しかし、ここで列を移動したら負けたということ。グッと我慢を堪えて咳払いなんかしながら待っていたが、やつが8回目の引き出しを開始した時には抵抗する気力もなくなり、泣く泣く隣の列に並んだのさ。っくしょう。
後編へつづく