
そこそこ混んだ電車に乗ろうとしたら、ドアの内側で二人のおばさんが頭だけ外に出してキョロキョロしている。
降りる人がオバサンの隙間からヨロヨロと出ていき終わった後もまだキョロキョロ。
どうやら待ち合わせしている友人を探しているらしいが、そこに二人立っていると俺が電車に乗れない。
ここはひとつドーンと文句を言ってやろうかと思ったが、オバサン相手に自分が矢面に立つのも面倒なので、得意の腹話術で隣の知らない人が言ったように見せようかと考えたが腹話術が得意というのは妄想だ。
仕方ないので、不本意ながらなにも言わずにオバサンの間を強行突破しようとしたところで、私の真後ろに立っていた男性がイライラした声で「ジャマです!」と言い放った。
俺がオバサンに睨まれた。
冤罪だ。
もうこうなった以上、「俺が言ってやった」みたいな顔で乗車。
こんな連休初日、どう?
きっとあのオバサン達はモンスターペアレントだと思うの。