こんにちは、コミケにいってきました。
いってきたというか、出展してきたのですが。
買ってください、趣味の製麺。
で、店番をして頒布するだけではなく、フラフラと会場内をさまよって何冊か手に入れてきました。私のブースは東ホールで、そこから西ホールにもいきました。ものすごく遠かったけど、なかなか会えない方々にも逢えて、やっぱりいってよかったです。私が西に行っている間に、西から東へ来ていた人と入れ違いになったりもしたみたいですが。
で、はるばる西ですごく久しぶりに会えたのが、ジャイアント木村こと(私が呼んでいるだけですが)木村岳人さんです。懐かしい。昔、一緒にバンドを組んだことがあります。ややこしいのでその話はスルーしますが。
木村さんはコミケ初出展ということで、旅行記系のジャンルで2冊の本を出されていました。私は世界遺産的なものがまったくわからないので、ある意味黒歴史だという高校時代の野宿自転車旅行記、『フグを食べに下関へ行こう!~高校生ふたりのママチャリ旅行記~』を購入。300円也。
で、これをさっき風呂場で一気読みしたんですが、すごくよかったんですよ。
私より少し年下の木村さんが高校3年生の頃の話で、彼が相棒と呼ぶ友人ケンちゃんとのママチャリ野宿二人旅。そして文体は懐かしの『進め!電波少年』の猿岩石日記オマージュ。双方の視点で書かれた日記形式で進んでいく、学校の授業で使う社会科地図上だけで神奈川県綾瀬市から下関を目指すという、まだスマホがない時代の若者だからこその無茶な冒険記。
今も当時もこういう冒険をする若者はたくさんいるんだろうけれど(各学校に一組くらいかな)、その中に入れなかった自分、そしてこれからもしないであろう自分が、ちょっとだけ同じ時間を過ごしたように気になれる青臭い青春日記。いやー、すばらしい。
野宿野郎のかとうちあきさんの文章にも通じる、傍から見ていて不安でしかないけれど、もしもうちょっと自分にも行動力があったならば共有してみたかった青春グラフティ。フグを食べるために下関へ行くっていう、実はどうでもいいレベルの動機がいいじゃないですか。
自転車旅行はコンビニと野宿と峠越えの繰り返し。旅の途中で出てくる懐かしいお酒の名前や、現在の木村さんからは想像できない歴史や名所への無関心さ、相棒のケンちゃんのふてくされ具合など、ニヤニヤするポイントが多数。こういう文章は、やっぱりウェブ上で読むのではなく、紙に印刷された縦書きの文字で読むと頭に入ってくる。
こっちの本も買えばよかった。
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