今年もメンマを作ってみよう
そろそろ初夏。育ちすぎたタケノコの季節、となればメンマを作りですよねー。
ということで、近場の竹林にちょっとお邪魔させていただき(もちろん許可あり)、今年は前回よりもグッとアダルトなタコノコ、タケノアニキを仕入れさせていただきました。
これくらいがいいかな。
なんかCGみたいな写真になったのなんで。
「ポキっと折れるところから上は固くないから食べられる」という野草の理論、竹にも通用しますかね。
ポキっとな。
あら簡単に折れるのね。
いっそこれくらい、5メートル級の巨竹とかどうだろう。
ちなみにこれは今年の春に出たやつで、もうこんなに成長したそうです。
竹、やべえ。
ここまでくると、タケノコというか、タケノワカガシラですかね。サトイモの品種みたいだ。タケガシラだと深海魚っぽいな。
サイズは立派だけど意外と柔らかいので、ゆするとフニャフニャと大きく揺れて、柔らかいところと硬いところの境目がぽきんと折れて(頭上3メートルとかから)、頭目掛けて落ちてきてとっても怖い。当たったらそれはバチだ、受け止めろ。
この折れた先もメンマになるかなということでキープ。
竹の汁を舐めてみる
この竹の新一年生、根本部分もノコギリとか鍛錬された手刀とかでスパっと切れる。
そして切り口から透明な汁がジュワっとあふれてくる。
この水が青竹らしい清々しい香りで、飲むと……一瞬甘いけど後からエグい。グェ。
まずい、もう一杯。青竹の汁、略して青汁だけにだ。
いやうそ、一口でいいかな。
タケオオツクツク(タケの汁を吸う外来種のセミ)、これが大好物なのか。ちょっと話し合う必要がありそうだ。
育ちすぎたタケノコを器にして蒸し料理を作ってみる
で、自宅に戻ってメンマ作り。
今年は節と節の間で作ろうかなというチャレンジです。
結果は数か月後に発表します。たぶん。
発表がなければ察してください。
一番下の部分はさすがに硬いのでカットしたんだけど、捨てるのももったいなので、これになにか詰めて、料理してみましょうか。
『美味しんぼ』かなんかでそういう料理なかったっけ。
あれは奉書に包んだスズキを青竹に入れて焼くんだったかな。
ただの青竹ではなくジューシーな若い竹なので、ここに含まれる水分によっていい感じで蒸しあがってくれるのでは。
上側を蓋とするために、スパッと切る。包丁で全然切れる。
埼玉でスズキは釣れないので、アメリカナマズ辺りでやろうかとも思ったけれど、青臭さと泥臭さのせめぎあいに負けそうなので、とりあえず今回は手元にある食材でやりましょう。
奉書もないので、そのまま突っ込んで蒸しちゃおう。
まずタケノコを掘らしてくれた農家さんからもらったコマツナ。ありがとうございます。
塩、胡椒をした鶏モモ肉。
まだ隙間があったので、市販のヒラタケも入れようか。
切った部分でフタをして、ずれないように輪ゴムで固定。
蒸し器(パスタ鍋)にお湯を沸かして、フタをして20分蒸してみましょうか。適当に切ったけど高さがぴったり。さすが俺。
取り出してフタを開けると、玉手箱みたいにフワッと湯気が出て楽しい。
これは気持ちが大いにアガるやつだ。気持ちは三ツ星シェフ。外国人が好きそー。
レッツゴー東洋の神秘。
でもちょっと食べずらいので、皿をかぶせて、ひっくり返す。
飯盒炊飯みたいですね。やったことないけど。
パカーンと持ち上げる。
こ、こ、これは……
イエーイ!超ナマ!
青竹越しだと、火が通りにくいですよね。
はい、蒸し直しで追加15分。
青竹蒸し、おいしい!
今度こそ完成!たぶん!
食べる前からトウモロシにも似た青竹の爽やかな香りがするんだけど、口に入れるとその芳香がドーン!
すごい、鶏肉もヒラタケも小松菜も、明らかにうまくなっている。
特に鶏がうまいのよ。フニャっと柔らかくも、噛み応えのある歯ごたえが素晴らしい。
というか、火が通っているって素晴らしい!
この香り、今日採ってきた若い竹だからこそなのか。
竹の汁が蒸されることで竹の中に充満し、それが食材に染み渡る的なサムシングエルス。
ただ皿に溜まっている汁自体はちょっとエグみがあるかな。
醤油や酒と合わせてソースにすればちょうどいいか。
意味あるね、青竹で蒸す意味。大いにある。
来年はもっといろいろ試してみようかな。
いろんなものを突っ込んで蒸したり焼いたりしたいわこれ。
いや今年中でも、もう一回いってもいいかも。まだタケノコとれるかな。
やばい、これでフルコースやりたいぞ。
ということで 「育ちすぎたタケノコでメンマを作ってみた。実はよく知らない植物を育てる・採る・食べる」という本もよろしくにゃん。
※ちょっと買い物しませんか※
?