私的標本:捕まえて食べる

玉置標本によるブログ『私的標本』です。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

三軒茶屋の「BISTRO g3」でビストロの肉料理を堪能する

 

 

 

森の愉快な仲間たちと三軒茶屋にある「BISTRO g3」でお肉をモリモリとたくさん食べてた。モリモリの愉快な仲間たち、ということで。

g3kitchen.com

 

「BISTRO g3」は、ぐっさんのビストロ。じーさんじゃない。

ぐっさんとは、前に家庭用製麺機を使った本格生パスタの作り方を教えてくれた素敵なシェフ。その話はまだどこにも書いていないが、そのうちどこかで克明にドラマティックにスぺクタクルに書かれることでしょう(たぶん次の「趣味の製麺」)。

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東京都世田谷区三軒茶屋2丁目11-24 サンタワーズA

 

以下、HPより。

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素材は、産地まで行って決める。
BISTROg3のこだわりは、素材。お客様からは、特に豚肉がおいしいと言ってもらっています。「おいしい!」って、感覚的なもの。

キレイでアート作品のような料理の良さはもちろんあるけれど、BISTRO g3では、素材そのもので勝負する、奇をてらわない、シンプルな料理法の「おいしい」を提供しています。だからこそ、素材にはマニアックにこだわっています。

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基本的には予約制で全部お任せのコース料理を提供するお店。

今日は5500円のコース(ドリンク別)。

遅い時間はアラカルトでもやっているとか。

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ぐっさんはうまい肉料理を作りそうな雰囲気を醸している。

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とりあえずビール。

隣の人がついでいる風に、自分でついで撮ったら、このあと少しこぼした。

こういうときは素直に人に頼もう。

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ジンを頼んだ人には、ジンを名乗るうえで必要な最低限の要素だけで構成されたシンプルなやつ。

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前菜は、ええと、なんだこれ。

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黒板のメニューを確認したら「自家製ブリオッシュとフォアグラのバーガー仕立て」とのこと。

あー、はいはい。ってならないよね。

左が自家製ブリオッシュとフォアグラのバーガー仕立てなんだろうね。

ブリオッシュは牛乳やバターをたっぷりと使ったフランスのパンらしいよ。

燻製した北海道産の香ばしい小麦粉で作っているそうだ。

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パカっと開けるとフォアグラ。

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フォアグラの下には、なんと角切りの奈良漬けとブルーベリージャム。

これを一気にガブリとかじったところを想像してみよう。

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香ばしいブリオッシュの中から、濃厚だけどそこまで重くないフォアグラが溢れ、その下から奈良漬けの複雑な和の味わい、そしてブルーベリージャムのしっかりした甘さが追いかけてくるわけだ。うまい、しょっぱい、あまい。

フォアグラは単体で目立つのではなく、全体を包み込むような役割で、主役は意外なことに奈良漬けの歯ごたえだったりする。この組み合わせ、いいな。

そして幻の黒豚とも呼ばれる沖縄の今帰仁アグーで作ったサラミは、無花果と胡桃入り。

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フェンネル(ウイキョウ)の入ったエスニックな香りがするムッチリしたパンと、青臭さが後を引くオリーブオイルに塩。

オリーブオイルは値段と味が比例しやすいそうで、高いやつはこんなフレッシュな味なんだと感動。飲めるアロマだ。

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大山鶏のレバーを適温で加熱して、胡桃のオイルと胡麻油でマリネしたもの。

上に載っているのは、シェリービネガーと桃のジュースでつけたガリ(ショウガ)と、ピクルス的なものだったかな。

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料理の説明を聞くときは、その見た目からある程度把握した上で聞くため、だいたい素直に耳に入ってくるものだが、ここの店は私の引き出しにない料理が出てくるので、一度聞いただけだと全く理解できなくておもしろい。知らない味だけどうまい、という喜び。

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ここで赤ワインを注文。赤いワイン。

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レバーのマリネをちょっと多めに口に入れ、二回、三回と噛んだタイミングで、微発砲だけどどっしりしたボディの赤ワインを流し込む。

そしてパンを一口食べて、またレバーという繰り返し。

もう今日はこれだけでいい気がしてきたけど、コースはまだ中盤戦。

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短角和牛と今帰仁アグーのリゾット。

米は粘りの少ない寿司用の米、福島県産天のつぶ。

トロトロになるまで煮込まれて内臓肉がうまい。そして味と食感のアクセントは一仕事された梨。

肉料理に和梨(幸水)が合うのか怪しんだけど、これがあるのとないのでは満足感がだいぶ違うんじゃないかというくらいの存在感。組み合わせの妙だ。

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香りづけは青山椒とアップルミントとスダチなのだが、これらのさわやかな要素が合わさることで、懐かしいアゲハチョウの幼虫(山椒やミカンの葉っぱで育つ)が危険を感じると伸ばす触角の香りとなるのだが、誰も同意してくれなかった。いや美味しいです、僕の記憶があれなだけで。ぜひ昆虫食クラスタは試してみてください。

※アゲハチョウの幼虫は食べたことないです。

途中でスダチをたっぷりと絞って味を爽やかにするのも楽しい。

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白ワインはしっかりと甘いドイツ産。

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メインディッシュは岐阜の郷土料理をベースとした短角和牛ヒレの朴葉焼き。

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豪快に焼かれた香ばしさを纏った赤身肉に、味噌とカシューナッツのソース、セロリアックとほうれん草のピューレ、そして国産ポルチーニ(ヤマドリタケ)のオイル。

日本の伝統料理とフランスの手法によるフュージョン。なので頭の中に流れる音楽はT-SQUAREだ。

最初に噛み応えがしっかりとありつつも二噛目の印象はあくまで柔らかい、肉の焼き加減と素性の良さをたっぷりと楽しむ。赤身の肉はうまいね。

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デザートはガトーショコラとシェービングクリーム(ってぐっさんが言ってました)。

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本当は生クリームにバニラの香りをつけてオリーブオイルを垂らしたもの。

ガトーショコラではなく、グラッパという選択肢もあり。

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肉料理の店というと、焼き肉屋かステーキ屋しか選択肢がなかったのだが、お任せのコースをビストロ(がなんだかわかっていませんが)で頼むと、新しい扉がパタパタと開く感じがしていいですね。

肉と甘さの多種多様な組み合わせがおもしろかった。

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ごちそうさまでした!

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