私的標本:捕まえて食べる

玉置標本によるブログ『私的標本』です。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

エリックサウスマサラダイナー「2022年 春のモダンインディアンコース」を食べた記録

 

 

 

 

もうすっかり春ですね。もはや夏かも。

ということで、久しぶりのエリックサウスマサラダイナー「2022年 春のモダンインディアンコース」を食べて季節を感じてきました。

コースのメニューは例によって長文の説明と蛇足付きでA4に4枚びっしり。脳内にてイナダシュンスケさんの声で再生されるイナダ節に乾杯。一般的なインド料理に鰹節は使われませんが(スリランカでは鰹節に似たモルディブフィッシュを使うというのは美味しんぼで読みましたよね)イナダ節はいつだって全開です。

モダンインディアンコースの価値の何割かは、このプリントにあるの気がします。これがないと何をどういう意図で出されたか全くわかりません。蛇足大好物。

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ソルティレモンラッシーソーダ

ドリンクはペアリングドリンクから、「ソルティレモンラッシーソーダ」のセミドライをセレクト。がぶ飲みサイズがうれしい甘くないノンアルコールミクソロジーだそうです。

ミクソロジー=mix「混ぜる」+logy「論」。塩レモンとラッシーとソーダを混ぜたものはうまいという理論。はい、正解。

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そら豆のボンダ

Amuseは「そら豆のボンダ」。南インドの定番スナックであるaloo bonda(じゃがいもの揚げボール)を旬のそら豆でアレンジしたものだそうです。衣はひよこ豆粉。

ソースの説明はないけどトマトとタマリンドとヨーグルトかな。もう楽しくなってきました。さすがアミューズ。

蛇足はインドのストリートフードについて熱く語られています。

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ところで、アミューズってなんじゃいと調べたら、こんな記事がありました。今日の料理の方向性を示す先付け的なもののようです。

r.gnavi.co.jp

 

春野菜のグリルとスパイシーポークリエット

Appeizer(前菜)は「春野菜のグリルとスパイシーポークリエット」。ポーのクリエットって何だろうと思ったらポーク(豚肉)のリエットでした。中央にあるラグビーボール型がそれですね。

野菜はスナップエンドウ、山独活(やまうど)、タケノコ、カブ、ニンジン。オレンジ色のソースはペルー料理インスパイアのクリーミーな唐辛子ソース。野菜+リエット+ソースの組み合わせが楽しい。

ただ焼いただけの野菜ってうまいよねーっとモダンインディアンコースを食べるたびに思います。家でなかなか作れませんが。石窯オーブン買おうかな。買わないよ。

蛇足はスナップエンドウに対する熱い想いとリエットへの補足。

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ホワイトアスパラガスのムリガタニースープ

Soup(スープ)は「ホワイトアスパラガスのムリガタニースープ」

ワタリガニかと思ったらムリガタニー。ムング豆、チキン、香味野菜を煮崩したインドレストランの定番料理だそうです。強烈に熱い。そこに入った蒸し煮のホワイトアスパラガスがうまい。

ホワイトアスパラガスをちゃんとおいしいと思ったことは人生で一度もなかったかもしれませんが(ちょっと高いサラダに入っているくらい?)、アスパラとも缶詰とも違う食感で、これは明らかにうまいです。ホワイトアスパラガスはこういう食べ物なのかとパッチリ開眼しました。見かけたら買ってみよう。

蛇足はもちろんホワイトアスパラガスについて。次回のスープに関する予告も。ムリガタニ―の説明はもう何度も書いたからと省略されているのがちょっと残念。

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ムリガタニーをカレー扱いして恐縮ですが、ロティでスープをいただきました。うまーい。写真はないけどアップルシュガーバター(うろ覚え)もすごくうまい。ロティとバターでお腹いっぱいにしたいくらい。

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シーフードマッカーニー

Main course1は「シーフードマッカーニー」。真っ赤というかオレンジですが。トマト、ナッツ、バター、生クリームを合わせてカルダモンを中心にしたスパイスを利かせたマッカーニーソースは、簡単にいえばバターチキンカレーのソース部分がとのこと。

左から赤海老にイチゴ、クロカワカジキにグレープフルーツ、ホタテにキウイ。チキンをシーフードに変えることでソースの可能性を追求するというチャレンジ。フルーツで演出した「いなたさ」がチャームポイントだとか。

そういえば学生時代に「B'zを聴いているやつなんているのかよ」的なとんがった発言をした人が、その場にいたファンから「なんで!私は好きで聞いていますよ!」と強めにキレられているのを思い出しました。B'zもバターチキンもいいですよね。

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ビーフキーマプラオと牛サガリのステーキ 山わさびのライタ

Main course2は「ビーフキーマプラオと牛サガリのステーキ 山わさびのライタ」。ビーフビリヤニのゴージャスな再構築ということで、横隔膜であるサガリがドーン。ビリヤニじゃなくてプラオがバーン。

肉料理であるビリヤニではなく肉を出汁にした炊き込みご飯のプラオにビーフステーキを組み合わせるという方程式。

南インドではまず使わない山ワサビ(ホースラディッシュ)がライタに使われている理由は蛇足をどうぞ。また蛇足によると、この一皿のどこかに醤油がこっそり使われているとか。私にはわかりませんでした。

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グレープシナモンビネガー

二杯目のドリンクもノンアルから「グレープシナモンビネガー」。旬のフルーツやシナモン、スターアニスをリンゴ酢で漬け込んだものをソーダで割りながら飲むスタイル。

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わんこカレー

1/5サイズに盛られたかわいいカレーの食べ放題「わんこカレー」から、エリックチキンカレー&ライスとラッサムをライス無しで。できることなら5種類全種類食べたいけどさすがにお腹いっぱい。

そういえばレトルトでしか食べたことがなかったような気がするエリックチキンカレーがすごくおいしくてびっくり。これが定番の強さなのかと恐れおののく。

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ラッサムはトマトたっぷりで胡椒がしっかりと効いたタイプ。やっぱりライス付きで頼めばよかった。

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ベイクドヨーグルトハルワ

Dessertは「ベイクドヨーグルトハルワ」という創作インドスイーツ。主役であるハルワもおいしいけど、添えられたフワッフワの謎アイスと一緒に食べると超うまい。

ハルワが何か、そしてハルワをどう変化させたのかは蛇足にて。

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締めのサービスドリンクにチャイ。完璧。

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今回の組み立てはオーソドックスな西洋料理の構成を、南インド的なスパイスや調理方法で自由に上書きした、まさにモダンインディアンらしいコース。肉と野菜と魚がそれぞれしっかり味わえるのもポイント。よくわかりませんが。

今日食べた料理のざっくりとしたレシピが売られていたら買っちゃうな。例のメニュー&解説と合わせて同人誌でこっそり出してほしい。ごちそうさまでした。

 

モダンインディアンとは何かという話は、前に書いた記事をどうぞ。

r.gnavi.co.jp

 

こちらは昨年夏に食べた記録。

blog.hyouhon.com

 

 


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