なんとなく、飲み物からカフェインと糖分を避ける生活を始めた。
いきさつはこちら。いきさつというほどのものでもないが。
家で飲むのはヤカンで煮出した麦茶が多い。
安くていいよね、麦茶パック。
スーパーの最安値からちょっと贅沢な国産のやつに変えたら、ぐっと美味しくなった気がする。
麦茶を容器に入れた後、少しヤカンに麦茶とそのパックを残したままにして、にがーいやつを作って飲むと、ちょっとコーヒー気分が味わえるので、朝はこれをたまに飲んでいる。ブラック麦茶。
なんてことを頑張っていたのだが、だんだんとその制約は緩くなり、絶対的な強制力を持つものではなく、なるべくならノンカフェイン&ノンシュガーを選ぶっていうレベルに落ちていった。ハンターハンターでいえば、まったく念能力しないレベルの制約。
もらいたばこはOKの禁煙、薦めたら飲む禁酒みたいな感じ。
宗教でも信条でも健康の理由でもなく、なんとなくの行動だもの。自分を律すると書いて自律、そんなものは何歳になってもできやしない。
だいたい世の中には選択肢が少なすぎる。
以下の自販機からカフェインも砂糖も入っていない飲み物を5秒以内に選びなさいという問題があって、何人が正解を導き出せるというのだ。
ちなみに水が売り切れのため、正解は中央の麦茶だけ。
この時は麦茶に気づかず(カフェオレにしか見えなかった)、リアルゴールドを飲ませていただいた。
まあ仕方ないよね。
ただ喉が渇いたなとコンビニに入ったのであれば、一応は炭酸水を選ぶだろう。
最近はいろんな味がありますね。
でもそうじゃなくて、例えば暑い日に運転をしていて、ちょっと休憩に寄ったコンビニで飲むものといえば、やっぱりアイスコーヒーにミルクとガムシロップを多めに入れたものがいい。
冷たい、甘い、苦い、目が覚める。完璧、これで100円だ。
麦茶をロックアイスで飲むという選択肢もあるけれど、氷代と麦茶代で200円オーバー。ほらね。なにがほらだ。
ちょっと人前に出て張り切らないといけない前とか、そういうときの飲み物はカフェインが入って甘くてシュワシュワしていてほしい。先日も気が付くと無意識でコーラを手にしていた。隣の人は出演前から99.99を飲んでいるけど。
まあ、そんな日々である。
で、ここからが本題だ。
こういう生活をしていると、ノンカフェイン&ノンシュガーを探して、変な飲み物に目がいくようになる。
「イカのサイダーなんてあるのか!」と思ったり。
よく見たらスイカだった。
とあるスーパーで、普段ならスルーする紙コップ入りのドリンクもついついチェック。
右上をみてびっくり。
え、黄桃!!!!!!!!!
黄桃のドリンクって、なに!!!!!!!!!!!!!!!
缶詰でしか見ない文字、それが黄桃なのに!!!!!!!!!!!!!!!!!
しかも果汁0.2%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
黄桃……。
「ボタンひとつで、すぐおいしい。」というコピー、なにも言ってなくないか。みんなそうだろ。
これはやばい。普段なら絶対に選ばないが、ちょっと冒険したい年ごろだ。どう考えても甘そうだが、少なくともカフェインは入っていないだろう。
缶詰のシロップを想像しつつ、思い切ってボタンを押してみる。
できた黄桃ドリンクをとろうとして、私は大きな間違いをしたことに気が付いた。
やべえ、味云々の前に、これホットじゃん。
あたたかい薄黄色の液体で紙コップってダメだろ。
なぜとは書きづらいけどさ。
あたたか~い。
ちくしょう、黄桃ドリンクはホットだったのか!と左手に不要な温もりを感じながら自販機のインターフェイスを睨みつける。
よく見たらココアとミルクティーに挟まれて、アイスの黄桃もあった!
俺が悪かったよ!!!!
どうしよう、ホット黄桃か。
応答願えますか、黄桃ドリンク。
ふと横を見れば保冷用氷がたくさんあったが、飲食には適しませんと掛かれていた。残念。ひとすくい入れたいよ。
しっかり冷えるまで待つ訳にもいかないので、ホット黄桃とやらを飲んでみると、缶詰の汁というよりは、缶に入った粉末のレモンティー(子供の頃によく飲んだやつ)のレモンじゃなくて桃味版を、濃く作ったような味だった。しっかり甘い。
嫌いじゃないぜ……冷たければ。
スーパーの中は涼しかったが、外に出たら夏日だった。
全然減らず、気づいたら家についていた。
氷を入れたら美味しかった。
次はちゃんとアイスを買おう。
ええと、何の話だったっけ。
そうだ、カフェインとシュガーだ。
特に体調がよくなったとか体重が減ったとかはないんだけど、普段の摂取を減らすことでたまに飲むと、その効き方が強くなった気がする。
砂糖やカフェインが入った飲み物は、コンビニスウィーツとか、エナジードリンクとか、もっといえばアルコールとか、そういうのの延長線上にあるなと、いったん離れてみてわかった次第だ。
必要だなと思った時だけ、その力を借りようと思う。
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