アミガサタケを探してフラフラしていたら、葛(クズ)の新芽があった。
クズといえば、新芽を天婦羅にしたら喉がイガイガしたり、根を掘って葛粉を作ったら軽いぎっくり腰になったり、毎年三重県まで葛に潜むフェモラータオオモモブトハムシの幼虫を探したりと、わざわざやらなきゃいいのにということをやりたくなる腐れ縁のような存在である。クズ同士。
新芽はアナジャコの爪みたいでかっこいい。
そういえば、365日野草を食べているのんさんから、この新芽を茹でて、皮を剥いて(ここ大事)食べると、おいしいという話を聞いた。
それくらいなら簡単なので、ちょっと試してみよう。皮を剥いて食べるほど太い新芽があまりなかったけれど、味くらいは確認できるかな。
このムダ毛は皮ごと剥くということで、サッと洗って塩茹でに。
はい、できた。
見た目は、サヤのない枝豆っぽい。
サヤのない枝豆を皿に盛って出されると、いじわるされているみたいですね。
せっかくだからビールを用意しましょうか。
これの皮を剥くのは、上からなのか、下からなのか。
とにかく剥く。
フシとか葉っぱがあるので、フキよりは剥きにくい。
剥くと栽培一年目の細いアスパラみたいになった。
可食部分の少なさよ。
そのまま食べてみると、さっくりかつ若干のねっとり感のある棒状の枝豆みたいでうまい。うまい棒だ。味付けは茹でる水に入れた塩気だけで十分。
なるほど、葛はああ見えてマメ科の植物だから、茎も枝豆系の味なのね。
でも枝豆とは、食感と形状が全く違うのがおもしろい。
おいしいんだけど、剥くのが大変。皮が少しでも残ると台無しだし。
これはカニより無口になるタイプのつまみだ。
ローカロリー&スローフード(食べる速度が)。ダイエットに最適。
うまいんだけど細いねっていう報告をのんさんにしたら、「時期が早すぎる。夏から秋になると太くなる」との回答が来た。
そうか、新芽なので春だとばかり思っていたが、皮を剥いて食べるなら、茎が成長した夏か秋が正解か。ハゼの天婦羅と並べたい。
ということで、また一つ楽しみが増えて良かったなという話でした。
そんな訳で、のんさんから教わった話が登場するこの本はいかがでしょうか。
※ちょっと買い物しませんか※
?