クコの葉っぱが食べられるのは学習済みだ
杏仁豆腐でおなじみの赤い実、クコの実。
中国っぽいイメージのある食材だが、日本国内でもその辺の川原とか土手とか手とかにバンバン生えていたりする。いや手には生えない。外来種ではなく在来種のようだ。
実があるということは、茎や葉っぱも当然あるのだが、その葉っぱも食べられると知って驚いたのが去年。
前は真冬だったけど、春の方がおいしいのではと、ふたたび試してみた。
適当な川原をチェックすると、相変わらずモサモサだ。
この時期だとやっぱり赤い実はない。ちょっとほしかったんだけどな。
さすが新緑の季節、クコも葉っぱが柔らかくて美味しそう。
その辺で採ってきたハルシメジ、豚肉を醤油と胡椒で炒めて、仕上げに摘んだクコの葉っぱを入れて軽く火を通せば、足りなかった彩りと風味をバシッと補ってくれる。
入れるのと入れないのだと全然違う。やっぱりいいわー。
この時期は葉っぱが柔らかくてうまいことを確認。いや歯ごたえがあるくらいの葉っぱもいいけど。
クコの葉っぱ、この三倍くらいいれてもよかったな。
クコは茎も食べられるらしいぞ
っていう話を、某ざざむしさんや某きのこおじさんなんかとLINEでカチャカチャしていたら、「葉っぱもいいけど、クコはクキがうまいんだ」というじゃないか。
え、なにその五段活用みたいの。クコ、クキ、クウ、クレみたいな。
あの、棘のある?
掴むと痛い茎?
茎ってワカメ以外で食べられるの?
クコのクッキーじゃだめ?
茎といっても育ち切っている硬い部分ではなく、この時期に伸び盛りの新芽部分。緑色の茎が食べられるのだとか。
へー。
ということで、買い物のついでに川原に寄る。
クコの先端を注目してみてみると、確かに新芽は柔らかそうだ。
いやでもこれを食べるのか―。
ちょっとセイタカアワダチソウっぽい。
これはどこまで食べられるのか。茶摘みのように先っぽだけが無難なのか。意外と下の方まで食べられるのか。
こういうときは、とりあえず指で曲げてみる。
無理なく曲がる範囲なら、柔らかいので食べられることが多い。
先の10センチくらいがクニャンとなった。見た目よりソフトだな。
竿でいったら超先調子。湾フグ用に最適。ここが食べられるところなのかな。
ここから先をハサミでチョキンと切って集める。
これが本当に食べられるのなら、この辺りで一番集めやすい食材なんだけどな。
クコの茎を実際に食べてみた
帰宅後、とりえあず水で洗う。この時期だからなのか、虫の類は出てこなかった。
しかしこの茎、本当に食えるのかい。皮はむかなくていいのかい。
なんというか、柔らかい棒なんだけどな。
前回との比較として、同じようにハルシメジ、豚肉と炒める。
味付けは塩だけでいいかな。
ジャンジャラジャジャーン。
はい、できた!
東南アジアでこれが出てきたら、おそらくこの茎を残す気がするな。下手したら葉っぱも残す。レモングラスとかコブミカンの葉っぱっぽい。
これまで食べてきた雑草の中で、一番食べる側の度胸を試されている感じだ。
ドキドキしながら食べてみると……なんだこれうまいじゃないか。春を感じさせてくれるほろ苦さが素晴らしい。
シャクシャクとした歯ごたえは、カラシナの新芽くらいの硬さで問題なし。意外と繊維が歯に残らない。うん、食えるぞ、この茎。きっと便秘解消にも最適。
前回食べたクコの葉とハルシメジと豚肉の炒めものが最高だと思っていたけど、この茎の歯ごたえが足りなかったんだとすら思ってしまう。葉唐辛子の代わりになるな。
野菜というよりは嗜好品。お茶のような深みもある。これいいわー。
南米ではコカの葉っぱを食べる(噛む)らしいが、クコをコカだと思って食べると、ちょっと多幸感が増してくるかも。知らないけど。
結論、クコの茎はクキクキしてうまい。
また一つ、その辺で手に入る食材の守備範囲が増えてよかった。
あの人たちに騙されていたらおもしろいなとちょっと思っていたんだけど、本当だったんだ。とかいって、この記事がすべて嘘だったらおもしろいですね!
ということで、食べられる植物に興味を持ったらこちらをぜひ。
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