私的標本:捕まえて食べる

玉置標本によるブログ『私的標本』です。 捕まえて食べたり、お出かけをしたり、やらなくても困らない挑戦などの記録。

アカメフグのカットウ釣り@金沢八景:忠彦丸の午前船 by ゆるゆる釣り部

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▲ケロッピー前田さんが紹介していたボディサスペンションみたいですね。ごめんね、フグよ。

2018/11/11 アカメフグのカットウ釣り@金沢八景

はーい、みんなー!ブログの更新してるー?ツイッターで満足してないー?私はちょっとしてるー!でもダメだよねー!

といことで、久しぶりに『ゆるゆる釣り部』を書きますよー。

 

 

 

一昨年くらいに製麺機関係で知り合いになったYさんより、「日曜日、ふぐ行きませんか?」というDMがきた。

きっとこの短いメールの中には「小粋な料理屋でフグ刺しやフグちりをタラフグ、じゃなくてたらふくおごりますよ!もちろん天然のトラフグでね!」というメッセージが込められれているに違いないと思うのは大間違い。なぜなら私が叶姉妹の三女じゃないから。こうみえて。このメールからは「先日、金沢八景の忠彦丸っていう船宿でアカメ狙いのフグ半日船っていうのに乗ったんだけれど、なかなか楽しかったから今週末もまたいくんだ。よかったら一緒にどうだい?」と読み取らないといけない。

 

っていう面倒臭い感じのオープニングは、2006年3月に初代『私的標本』で書いた、『金沢八景 忠彦丸でショウサイフグの食わせ釣り』のオマージュですよ。って誰もわからないですよね。私もすっかり忘れていたよ。

ということで、11年以上ぶりに忠彦丸からフグ釣りですよ。久々に読み返してみると、前回は食わせバリを使ったショウサイフグ釣りで、カワハギ用の竿で挑戦しようとしているところが泣けますね。今の私がその場にいたならば小野真弓に借金してでも湾ふぐ用の竿を買えと忠告したことでしょう。あの釣りはあたりがわからない竿でやっても、ほぼ電波の届かない場所で電話を待っているみたいな辛さがあるんだよね。詳細は記事でご確認を。ショウサイだけに。はい、湾フグ竿はこちらからどうぞ。最近はかなり安いのも結構あるのね。

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▲春にマダラさん主催の仕立てでタイ釣りに来たけれど、わざわざ書くまでもない釣果だったんだよな。

今回はショウサイフグではなくアカメフグ狙いということで、基本的な道具や釣り方は同じだけど、狙うポイントがちょっと違う。ショウサイは底が砂なんだけど、アカメは牡蠣殻とか岩が転がるエリアで、確か根掛かりしやすかったような。フグ釣りがいつ以来なのか思い出せないくらい久しぶりなんだよな。でもアタリを積極的にとる釣りは得意分野のような気がするし、前回がフグの種類や釣り方こそ違えどカワハギ竿で3匹だから、湾ふぐ竿を手にした現在の私であれば、倍の6匹は硬いんじゃないでしょうかね。穂先は柔らかいけど釣果は硬いぜ!

……ほら、こんなテンションじゃなかったっけ。私的標本の頃の私って。まあなんでもいいんですが。

そして午後は同じ船宿から出ているスミイカ釣りの船に乗り換えて、リレー方式でたっぷりと楽しもうという段取りでございます。船代はいくらだったか忘れちゃったけど、午前と午後で乗ると割引があるので、一日船よりちょっと高いくらいの乗船料で2種類の釣りが楽しめます。その分、必要な道具も増えるし体力的にも疲れるけどね。

ところでこれって同じ人が別の釣りを続けてやるので、リレーというよりは、どちらかというとトライアスロンですね。あるいはノルディック複合。乗合デック複合ということでどうでしょう。どうといわれてもね。

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▲席札をとって受付をすます。駐車場の場所がなかなかトリッキーだったぜ。

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▲品川駅のホームくらいに乗る船を間違えそうになる桟橋。

アカメフグのタックルと仕掛け

湾フグ(東京湾のフグ釣りの略)の基本はカットウ釣り。イカリバリを使った引っ掛け釣りということで、ちょっと特殊な仕掛けを使う。8~10号の中通しオモリにタチウオ用やワーム用のでかいハリを付け、そこから太いハリス(これはフロロカーボン8号かな)を伸ばしてイカリバリをぶら下げるというもの。

釣りといえば口にかけるものであり、引っ掛けて釣るなんて邪道だよ、ギャング釣りなんてギャフンですよと私も思っていたんだけど、やってみるとこれがおもしろいんですよねー。引っ掛けるというか、竿先の動きを間違いさがしする早押しクイズ的な。ガツンと掛かればアハ体験ってわけですよ。

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▲竿はいつ買ったのか忘れたアルファタックルの夢人湾フグ。もうけっこう古いのかな。外房フグ用だとカタいからダメよ。

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▲リールはスマック機能の付いたやつにPE1号、先糸にフロロ5号だったかな。せっかく買ったのになかなか出番がなかったのよね。

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▲何年か前の私が自作していた仕掛けを持ってきました。

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▲カットウのハリといえば、ガマカツのF1カットウ針でしょう。

がまかつ(Gamakatsu) トリプルフック F1カットウ鈎 L 3組 銀 67337

がまかつ(Gamakatsu) トリプルフック F1カットウ鈎 L 3組 銀 67337

 

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▲同行したYさん自作のカットウ仕掛け。ハリスがチューブで覆われていますね。ハリ先をガードするとか、芸が細かい。

このカットウ仕掛けの上に、食わせバリをつけるかどうかを毎度のことながら葛藤(カットウだけにだ、言わせるな!)する訳ですが、個人的にはこれをつけるとメインであるカットウの感度が落ちる気がして、なんというか道糸から伝わってくる情報量が減るというか、私は基本的に付けないんですけど、Yさんによるとこっちの食わせバリばっかり大物が食ってくるタイミングがあるっていうことなので、そのあたりはお好みですかね。

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▲カットウの上にこの食わせバリをつける人も多い。前回はこの食わせバリだけでやったのよね。
そんなこんなで、よし準備をしますかとリールから糸を出そうとして驚いた。スプールが全くまわらず、というかクラッチが降りず、道糸が出てくれないんだ。これはあれだ、前回使ったあとのメンテが悪くて、そのまま固着しているな。過去の俺、何てことをしてくれるんだ。あー、もう。

ちょっとYさん、クレ556でも持ってないですか。あるいは予備のリール。というか私が予備のリールなら持っているんだけど、なんとなく悔しいのでどうにかしたい。そこでYさんに力づくでクラッチを落としてもらい、どうにか復旧完了。といってもスマック機能は死んだままなので、スマック風の普通リールとしてですが。

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▲力づくでクラッチを落とすYさん、というか山田技研さん。

……「SMAK」とは「潮に負けないよう洗って乾かそう」の略ですかね。

便利なんだけどね、スマック機能。動けば。ふぅ。まあちゃんと手入れしなかった過去の私が悪いんですが。

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▲見た目だけSMAKなリールになりました。あーあ。

エサの付け方など

そんな余談はいいんですよ。よくないけど。フグ釣りのエサは前回アマエビだったけれど、今回はアルゼンチンアカエビという大きな海老。スーパーなどでも売っているあれです。エサ代は一応乗船料金に含まれているんですが、これだと途中で足りなくなる心配あり。ということで躊躇なく最初から1000円分の追加料金でエサを補充するYさん。

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▲課金に躊躇なし。

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▲左が私のエサ、右が1000円の課金をしたYさんのエサ。半日船でもこれくらいあった方がいいらしいよ。

で、私はどうしたかというと、エサの追加料金がよくわからなかったので、昨日スーパーで見かけたエビを買っておいたのよね。でも値段的にすごく得したっていう訳でもないっぽいので、素直に船で追加した方が早いっすかね。スーパーで半額になっていたら買いだめしておくのがいいのかな。あるいはアルゼンチンにいったときに採って来るか。

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▲船よりスーパーの方が安いかなと思ったら、そんなに変わらなかった。

エサの付け方は、Yさんによると以下の通りだそうです。

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▲まず海水でざっと解凍。

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▲ハサミで頭側と尻尾をカット。硬い尻尾の付け根を残すのがコツだそうです。

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▲尻尾の切口からハリを入れて抜く。

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▲それを返して背中側の中心に刺す。

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▲こんな感じでエビをぶら下げる。

まあここで説明しなくても、船では船長さんが全部丁寧に説明してくれるので、わざわざ書かなくてもいいんですけどね。ちなみに私は何回もやったことがある釣りでも、船長の説明は初心者オーラを全開にして全部聞く派です。微妙に私の知識と違うことがあっておもしろいんですよね。ちなみに釣り方などの説明が一切ない船宿も結構ありますよ。それはそれで緊張感があって好きなんですが(ニヤリ)。

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▲エサの付け方からアタリの取り方まで熱く説明してくれる船長(中乗りさんだったかも)。

ということで出船。ポイントはよくわからないんだけど、まあなんか障害物が多いエリア。なかなか都市型の釣りでございます。

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▲「よこすか」って書いてあるから、横須賀なのかもしれません。

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▲最近、ナイススティックを食べていません。あれはバッグの中で潰れがちなので、ランチパック派になりました。ってこれランチパックじゃないな。

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▲こっちこそが元祖だと語るフジパン。1975年生まれで私よりも年上なのか。

アカメフグ、釣れるかな?

出船してしばらくしてポイントに到着。エビをぶら下げたカットウ仕掛けを、翼の折れたエンジェルじゃなくてスマックの壊れたリールで海底まで落とし、道糸は真っ直ぐ張っているけれど、竿先は曲がっていないゼロテンションの状態でキープ。数秒待ったら空合わせを入れて(合わせると同時にエビが跳ねる姿を演出して魚を寄せる)、ゆっくり5秒以上かけてフォールさせてエサを再び着底させ、また数秒待って空合わせの繰り返し。その最中にフグがエサを突っつく小さなアタリを見破って合わせるのだ。

っていう理屈は分かっているんだけど、久しぶりで大事なことを忘れていました。船って揺れるんですよね。ゼロテンションのキープができねー!

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▲この日はなぜかフグ船が大盛況で(前日までの釣果を把握していないが、よかったのかな)、急遽2艘出しになったんですよ。

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▲海底でこんな感じでエサをつけた状態で糸を張るんですよ。障害物が多い場合は浮かせる場合も。そしてハリスとカットウバリを接着剤とかで固定していないから、ずれちゃっているな。

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▲これは曲がっているけれど、竿先が真っ直ぐの状態でエサを着底させて糸を張りたいんですよ。

ゼロテンションのキープってどーやんだっけなー、船の揺れで竿先がどうしても動いちゃって、アタリがまったくわからないよー、って混乱していたら、空合わせのときに早速ガツンときた!

はい、はい、はい、はい根掛かり!

そうそう、砂地を狙うショウサイフグと違って、アカメフグって岩場だから、底に長く置いておくとすぐ根掛かりするのよねー。まったく今どきの赤いフグはややこしいところに住みやがってと道糸を持って引っ張ると、大した抵抗もなくフワッと軽くなった。

あれ、外れたかな。それにしては軽い。仕掛けが丸ごと切れちゃったか、リーダーがいっちゃったかな。っておもったら道糸が高切れしてるし!

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▲一投目からこれですよ。さすが俺。

あー、もう。そりゃ前回いつ使ったのか把握していないスマックの壊れていたリールなんだから、道糸だって古くなって痛んでいるよねー。

半泣きになりながら道糸を切れたところから10メートル分処分して、もう傷はないだろうというところにリーダーを結び直していると、ルアー釣り用のPE0.8号でコーティングがしてあるパリッとした糸だかなんだかを使っていたYさんがさっそく本命のアカメフグをひっかけやがった。おっと、隣が釣れたからってひがんじゃダメですね。アカメフグの本名はヒガンフグっていうんですけど、釣られるとひがんじゃうからヒガンフグなんですかね。違いますね。

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▲なんとなく腹が立つから、そっと膨張式救命胴衣の紐をひっぱってやろうかな。なんてヒガンじゃダメですね。

どうにか結び直して再投入。着底の時間は短めにして、空合わせ後の竿先を降ろしていくフォールの時間を長くとることでアタリを出したいのだが、まだ船の揺れと体の動きが同調してくれず、竿がフワフワと揺れてしまう。これが調子のいい時だと、船の揺れに体が自然と合わせてくれて、道糸と竿先がどちらも真っ直ぐ、直角につながって僅かなアタリも伝えてくれるんだけどねー。うーん、忘れた。

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▲フグってどうやって釣るんだったかな。

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▲アタリはまったく感じないのにエサは減っているという不思議。心霊現象かな。

うーん、釣れない。でも大丈夫。きっとそのうち体が慣れてきて、そのうちラグビーボールみたいな巨大アカメフグが連発するんですよ。とかいいつつも、釣り時間の短い半日船なので、慣れる前にタイムアップの可能性が高いんですよね。

よし、釣れた!けど……

とりあえず一匹釣りたい。一匹釣れれば肩の力が降りて、竿先も安定するんじゃないかなーなんてガッチガチに固まりながら釣っていたら、これは!というアタリを感知して、すぐさま竿先をヒュッと合わせる。合わせはエサからカットウバリの距離だけで十分なので、狭い幅で鋭くだ。

すると本日初となる、グッと竿が重くなる感触が到来。これこれ、この手ごたえですよ。これが楽しいわけですよ。

でもちょっと軽すぎやしませんか。これ本命じゃないでしょう。正直にいってごらん、怒らないから。ってベラでした。その後もベラ。そして牡蠣殻。ベラ、ベラ、カキ。ベラベラ書きやがってっていうことですか。すみませんね、文字数が多くて。

ちなみに船上だと(船上以外でも)基本的に無口だから安心してくださいね。会うと印象違いますねって言われるタイプですよ。

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▲ベラかー。せめてカワハギだったらよかったのに。

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▲きたー!って思ったら牡蠣殻っていうのが多い。

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▲なぜ食わせバリにまで牡蠣殻が釣れるかな。

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▲障害物を引っ掛ける度にハリが丸くなってしまう。これだとケラレとかチップと呼ばれる現象が発生するんだよね。

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▲なので砥石で直す!

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▲でも折れたのは直せない!仕掛けの予備はちょっと多めに持っていこう!

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▲よくハリがこんな感じに絡んでいた。もっと太いハリスを使うか(根掛かりした時に切れないので困るが)、Yさんみたいにパイプを通した方がいいみたい。

という感じで一匹も釣れない横で、順調に数を増やしているYさん。どうやらちょっと投げて広く探る釣り方がハマっているようだ。根掛かりのリスクが高いのでなかなかの難易度だが。というか私はベイトリールで投げるのが下手なので出来ないのよね。

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▲「こうやってちょっと投げれば……ほら、また来ましたよ!これはタモをお願いしちゃおうかな!」とご機嫌なYさん。そして私は『Y氏の隣席』。

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▲「あれー、もうスミイカを釣っちゃった。これなら午後船に乗らなくてよかったかなー」

フグとスミイカのリレーをするのに、前半のフグ釣りで早くもスミイカを釣ったYさん。それはルール違反なのでリリースしてください。いや別に違反じゃないのか。しかし、フグ釣りでスミイカが釣れてしまうということは、それだけスミイカの活性が高いということか。フグは今のところ微妙だけれど、これは午後に期待ができそうだ。

そしてこのあとYさんがスミイカを手に持って入れるためのバケツを取りに行ったところ、行った先で盛大にイカの墨を吐かせてしまい、船長や周囲の人に怒られるという珍プレーがあったようですが、私は他人の振りをしていたのでよくわかりません。

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▲そっちがイカならこっちはタコだという訳ではないのだが、私のエサにはイイダコがついてきた。……キープで。

ようやく私の竿に大物がヒット!!!

それにしてもなんだろうね、この釣れなさは。その昔、篠原涼子は歌いました。磯臭さと釣れなさと心細さと。歌ってませんね。このままフグはゼロかなー。遠くに富士さんが見えるからフグゼロックス(富士ゼロックス)ってやつですかー。なにいってんだろなー。あーーーーー。

なんて諦めかけていた時、そいつは突然やってきた。

ようやく波の動きを予測して、柔らかく手首を動かせるようになってきたのか、竿先が曲がらず落ち着かせられるようになってきたなと感じた頃、フイっという感じで一瞬不規則な動きをする穂先。間髪入れずに合わせを入れると、ズシーンと来る重量感。これだ、これこれ、これこそがフグ。しかもラグビーボールサイズ間違いなし。これが俺のキックオフ。

これをばらしたら今後20回くらい夢に見るやつだと不安になりつつ一定の速度でリールを巻きつつ、上下へ左右へ逃げまどうターゲットの力をいなしていく。うーん、大物なのは間違いなし。でもなにか感じるちょっとした違和感。フグの泳ぎ方ってこんなだったかな。なんか逃げ方に重いんだけどペランペランという薄さを感じるのは気のせいか。

いやいや、私がフグを久しく釣っていないだけだよなと考え直してリールを巻いていると、海の中から現れたのは、見事なラグビーボールじゃなくて座布団みたいな……エイ!

かと思ったら、違った!

でました、江戸前が誇る高級魚のマコガレイ!さすが俺!よ、外道王!

40センチオーバーで嬉しいんだけど、なんかやっぱり微妙よね。でもいいか。ありがたく喜ぼうじゃないですか、わーい。

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▲こんにちはマコちゃん、私がパッパラパーよ。ってほっといてくれ。

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▲やったぜ40センチオーバー。クーラーボックスに貼られたつりニフティのメジャーシールが切ないぜ。まだいっぱいあるから欲しい人は会った時にあげるぜ。

どうやら今日はフグが釣れない日なんだろうなー、イイダコやカレイが釣れたから、次はサメかエイだろうなーなんて思っていたら、ちょっと小さいけれどようやく本命をゲット。お、おう。

f:id:tamaokiyutaka:20190109231647j:plain▲ようやく釣れた!

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▲なぜか2杯目のイカを釣るYさん。なんなんだよ。

どうやらようやく海に私の体が馴染んできたようで、竿先が思い通りに動いてくれるようなったのか、続けざまに2匹目もゲット。たぶん明日すぐに乗れば朝からこのくらいのペースで釣れるんだろうな。でも次に乗るのはまた11年後とかだったりしてね。間隔をすごく空けて釣りをする男、釣り界のハレーすい星って呼んでください。いや呼ばなくていいです。

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▲やっぱり小さいな。なんかこれを見ていたらウシガエル釣りがしたくなった。2019年はカエルを釣ろう。

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▲牡蠣はもういいから。牡蠣厳禁でお願いします。

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▲そしてもう一匹。やっぱり小さいぞ。

ということで11時前に納竿。やっぱり半日船は短いな。結果はフグが3匹と、なんと11年前のあの日からまったく成長をしていないという事実を突き付けられたのでした。いやでもほらアカメフグの方がショウサイフグよりも貴重だし、なんといってもカレイが釣れたからね。そりゃ11年もたてば加齢だよねっていうことで。

まあ条件が違うから、過去の釣りと比べてもしょうがないんだけ、それにしても3匹かー。「今日はこれくらいにしといたるわ!」ということで午後のイカに期待しましょう。

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▲仕掛けとか釣り方とか、学び直すポイントが多かったので、次はもっと釣れるはず!次っていつだ!

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▲やっぱりナイススティックがいいのかな。

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▲Yさんは5匹とイカ2杯でした。

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▲手漕ぎボートとかパドルボートもいいですね。海の近くに住みたいわ―。

フグにカレイ、大変美味しゅうございました。

釣ったフグは、もちろん船宿で捌いてくれます。フグ釣りはこれがあるから帰ってからが楽でいいですよね。フグが大量だと待たされることもありますが、この日はすぐに捌き終わったみたいです。調子の良さそうなタイミングで、またフグ釣りに来たいなー。

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▲毒のない部分だけにしてくれます。超ラク!

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▲お疲れ様の一杯。釣果もアルコールもゼロにならなくてよかった。

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▲ショウサイフグは寝かせてこそ味が出るフグ。キッチンペーパーに包んで、毎日変えて、3日目に刺身で食べました。超うまい。人によってはもっと長く寝かせるみたい。次は大物釣って1週間寝かせよう。そして調子に乗って、フグの毒じゃないところでアタると。

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▲マコガレイの半身は塩焼きで。白身魚はしみじみ旨いね。

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▲そして半身は刺身で。さっぱりしてうまいんだけど、ちょっと水っぽいから昆布締めとかがいいのかも。縁側もちょこっととれた。

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▲湯引きした肝と和えてポン酢で食べると最高。

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▲この脱皮したウミヘビみたいな黒い皮が旨いんだ。トロットロのゼラチン質。ねっとり感がやばいのよね。

ということで、午後船のイカ釣りに続きます!

 

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