先日、冬の雑木林を散歩していたら、コナラの木に派手なピンク色のテープが巻かれていた。
このコナラ、冬なのに樹液が出ている。そして樹液の下には木屑。
どうやら各地で問題になっている「ナラ枯れ」の原因となる虫、カシノナガキクイムシの幼虫が巣食っているようだ。その印のテープなのだろう。
これは問題だなーと思いつつ、それはそれとして白い樹液が美味しそうだ。
コナラの樹液といえば虫たちのご馳走。一度食べてみたかったのだが、夏だとカブトムシやらクワガタやらスズメバチやらゴキブリやらコバエやらアリやらが群がっていて、さすがにそいつらと一緒になって舐める気にはならない。
しかし今は冬。虫たちの活動は大人しく、見た限りではセーフっぽい。
いやミクロの世界ではアウトだけど。わかってはいる。
でもちょっと舐めてみようかな。ちょっとなら大丈夫かな。
いやでもな、さすがにこれを食べたら人としてだめだろうな。
フワッフワだな。甘いのかな。酸っぱいのかな。
いいか、食べちゃえ。
指先につけて舐めてみると、これがうまい。
メープルシロップ的な甘い汁のニュアンスもちょっとあるけれど、どっちかといえば発酵した食品だこれ。ちょっと酸味があって、モワっとしている。
ババロアみたいなムース状にした酒粕や甘酒が近いかな。あるいはチーズとか水切りヨーグルト。
一緒に味見した同行者によると、「どぶろくの味がする。糖分を含む樹液に野生の酵母が繁殖して、アルコールと二酸化炭素(泡)が発生しているのでは」とのこと。
これでお酒を作ったら美味しそうですね。違法なのでやらないっすけど。
舐めるか迷ったけれど、これは舐めてよかった。
樹液に集まる虫の気持ちがよくわかりました。そりゃカブトムシヤクワガタが命がけで奪い合っている訳だ。「樹液は虫にとって夜の酒場」という例えの意味が分かった気がする。そんな例えあったかな。
報告は以上です。
※一応断っておきますが、雑菌だらけなので真似しないでください。
※ちょっと買い物しませんか※
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